ブランディング

お笑い芸人から学ぶポジショニング

お笑い芸人の「どぶろっく」をご存知でしょうか?

キングオブコント2019で優勝して世間の注目を集めています。

お笑い芸人さんって、本当にクリエィティブで売れるためのポジショニングが秀逸ですよね。

「コンビのバランス、ネタの方向性、キャラ、才能のありか」

のちょうどいいところの掛け合わせで、売れているように見えます。

同様にサロンビジネスについても、この要素を使った「ちょうどいい売れるポジション」を考えてみたいと思います。

ドブロックさん売れる要素を分解

コンビのバランス

「相補的かつ対照的で最も良いバランス」

お互いにないものを持っていて、お互いの特徴が引き立つ関係ですね。

ネタの方向性

「下ネタ」

男の妄想下ネタが繰り広げられており、くだらなさ満載なのだけど、圧倒的な歌唱力とメロディーに支えられて、面白さが何十倍にもなっているように思います。

キャラ

「常識人 vs 変態」

見た目が、普通の人とめっちゃ濃い人の対比が強く、変態の存在感が増しています。

これが、変な人同士の組み合わせだと、世間との接続点がなくなって、そこまで支持されないと思います。

この変態のキャラと下ネタがぴったりハマっていますよね。常識人の方が下ネタを歌っているときは、若干嫌悪感を抱くのですが、この変態の人が歌うと「そうだよね」と納得感があります。

つまり、キャラ似合っていないことに対して、認知不協和が起きるので、人は不快感を持つのです。

才能のありか

「歌唱力」

プロレベルに聞こえます。まあ、ただ上手いだけではプロとして食べていけないから、歌手としては少し足りないというところでしょうか。

あなたのサロンの要素を考えてみる

以下の要素に一貫性があるか、今一度見直してみましょう。

たとえば、母性的なのが「売り」なのに、シビアに問題解決しようとすると説得力にかけ、信頼されるまでに時間がかかります。

自身も自然体で続けていくには、苦労するかもしれません。

ビジネスパートナー

お互いのない部分を助け合える関係か。

自分で出来ないことや、不得意なことは、得意な人に任せられる関係だと、1+1が1.5×1.5になるようなものです。

一人一人が頑張ってそれぞれ一人前にしたものを持ち寄るのではなく、人よりも少し出来ることを掛け合わせられるような協力体勢を組めると2以上の成果が得られます。

サロンの方向性

「ストレス解消、癒し、問題解決、症状改善、趣味のサークルなど」

サロンといっても、それぞれ存在意義が違っています。

セラピストのキャラ

「優しい、綺麗、母性的、個性的、面白い、分析的、権威的」

誰でも多面性があるので、どの面も持っていますが、一番表に出ているのはどれか、どのような印象を持たれやすいかを抽出します。30人以上に質問して、その中で多い要素や強い特徴はどんなものでしょうか。

才能のありか

「運動神経、音楽、美術、言語化能力、直感力、話術、文章力、ロジカルシンキングなどなど」

才能というのは、後天的なものというより遺伝による先天的な強みを指します。

そもそも運動神経の悪い人は、どんなに努力しようがオリンピック選手にはなれませんし、プロの音楽家にはなれません。これらの才能は8割ほど遺伝だと言われています。

遺伝的に優位な才能だからこそ、訓練すると一流の領域まで伸びます。

すでに頑張らないでもうまくできるのが、遺伝的な強みの部分です。それが、もっと伸ばす努力をすべき分野です。

どぶろっくの例からわかること

才能があるものを掛け合わせると、一気にクオリティが上がります。

サロンの持ち味や特徴を要素の掛け算で考えたら、施術の方向だけに拘るべきではないということがわかります。

もし、社会改革みたいなことをやりたいけれど、人からはふんわりしているようによく見られるのなら、内外が一致していないということになります。

本心からやりたいことであれば、普段の言動をふんわりで誤魔化さないようにしていきましょう。

もしそのやりたいことが、世間的に必要とされているから、とか、成功しそうだから、であれば、自分の本質と違っているので途中できっと息切れしてしまうでしょう。方向性を見直す必要があります。

ビジネスを組み立てる順番

  1. 自分の本質(キャラ)を見極める
  2. 方向性を決める
  3. 才能をそこに掛け合わせないかを考える
  4. 足りないものはパートナーを探して、協力してもらう

うまくいきそうだからとサロンを始めてみたものの、なんとなく違和感が続くという方は、一度上の順番で見直してください。再構築していくと、あとの進みや充実度がずいぶん変わっていきますよ。

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